在宅酸素療法
いろいろな病気が原因で、酸素がうまく身体の中に取り入れられない患者さんの為に、医師の指示によって、患者さんに機器を貸し出し、在宅で酸素を吸入することをいいます。
具体的には、酸素供給機を自宅に設置して、必要時あるいは24時間継続して酸素吸入をするのが在宅酸素療法です。
機械はレンタルで、費用については健康保険が適応されます。
在宅酸素療法の対象
呼吸機能が低下して、継続的に酸素補給が必要な人が、在宅酸素療法の対象となります。健康保険が適用されるのは、通常の呼吸で動脈血の酸素分圧が55Torr以下の場合、あるいは動脈血の酸素分圧が60Torr以下で、運動時や睡眠時に顕著な「低酸素血症」を起こす場合です。 当院では、医学的な適応条件だけでなく、患者さん本人の自己管理能力や、住まい、介護者の有無、生活パターンなど、多面的な条件を考えながら、話しあって実施します。
酸素療法の方法
在宅酸素療法は、決して難しいものではありません。鼻カニューラという細いチューブを鼻に装着し、コンパクトな酸素供給器具から鼻へ、酸素あるいは酸素濃度の高い空気を送り込みます。カニューラの装着や取り外しは自由にできます。
最近は、外出や旅行もできる携帯用の酸素供給器具が普及し、生活の質を損ねることなく過ごすことができるようになりました。